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Channel: 4. Book – Sparkles*United
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Do what you love. 突き進め。

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この週末、那須にリトリートの打ち合わせに行ってきました。
もちろん電話やメールでできないことはないけれど、細々としたこともあったり、現場を見てどこで何をするか決めたかったりしたので、休暇を兼ねて行くことにしました。お陰さまで露天風呂にも2度も入れ、すっかりリラックスしてきました。
詩集も色々持参していて、偶然見つけた詩が昨晩の月夜にピッタリだったので、得した気分でした。でもこれはリトリートのネタにするので、内緒。知りたければ、那須に来て下さいね。

 

 

もう1つ、週末に読もうと思って持参したのが、大阪の家具屋さんTRUCKの本。
トクコさんに「TRUCKを知らなかったとは」と言われたのですが、大抵わたし、欲しいものが決まっているので、「ここで買おう」ではなくて「こんなものが欲しい」と通りがかりにお店を覗くタイプなのです。それに賃貸暮らしなので、殆どの家具はIKEA。いつか結婚したらちゃんとした家具を買おうと思っていて段々歳を取って来たので、諦めて去年、一生使えるムクのテーブルを買いました。大事な家具はこれだけ。

 

それはさておき。去秋、Kinfolkのフォトグラファーの写真展に行ったところ、彼から「次は大阪のTruckで展示をやるんだよ。超カッコいいから絶対行った方がいいよ」と言われ、初めてその存在を知りました。アメリカ人に教えてもらうとは。
でも、ムクの家具で適当にカッコいい家具屋さんなら沢山知っているので、でもやっぱり新しい家具はヴィンテージにはかなわないな、それだったらIKEAでいいかな、という考えだったので、大して興味を持たず。この本に出会う。1週間前。

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この本の表紙を目にした瞬間、只ならぬものを感じました。さすが雑誌を作っているだけあるでしょ。「家具屋」という言葉には反応しないけど、造りのいい本はひと目で分かる。
昨日の夜、アートビオトープに備えてあったオキーフ美術館の目録集を隅から隅まで読み終わり(絵のタイトルや説明、年号まで)、その勢いで読み始めたこの本。今日の夕方までかかってフットノートから年表、謝辞まで全部読みましたよ。面白かった!そして大きな勇気をもらいました。その意味で、「メリの人生を変えた本」になるかもしれない。

 

なぜか?

 

1つめ。Truckの2人がオーストラリアやイタリアに出かけてから呟いた言葉。「こんな生活見ちゃったら、もう日本に住めないでしょ。」

私はまさにこの気持ちで10代から生きて来ました。日本の景色、汚なすぎる。看板が多すぎ、緑が少なすぎ、建物の外壁がタイルパネルなのが許せない。アルミサッシも嫌。この苦しい気持ちのやり場がないので、北海道の誰もいない場所に行く。

Truckの彼らも本気で移住を考えたそうなのですが、思いとどまり、自分たちでその場所をつくり、木を植えて緑を増やすことにしました。5年くらいかけて土地を探し、2年半かけて建物を作り。

本気になればできるのだな。

自分で作ろう、という勇気が私にはまだないけど、いつかできるかもしれないという希望が湧いてくる。

(若かりし頃はまだ希望があったので、都市デザインを志していたのだけれど。)

 

2つめ。ブランディングやターゲットやマーケティングなんてない、自分たちが欲しいものをひたすら作る。そんな姿勢。

6年もマーケティングを仕事にしていて言うのもなんですが、amirisuでは本当に自分たちがいいと思うものを作ることに全力をかけています。「これでいいのだ」と心から思えた、今日。

なぜ、そんなにね、気持ちの整理がついていなかったかといえば、お気づきの方もいらっしゃるかもしれませんが、私は「手芸乙女」じゃないんですよ。可愛らしいもの、そんなに好きじゃない。子供の頃からフリルとかレースとかピンクとか嫌だったし、今も部屋の飾りものっていえば、ネジや電球のパーツをリサイクルして作られた飛行機や、紡ぎ車、幅2メートルの抽象絵画。ノートやペンも真っ黒が好き。

そんな一面がある一方で、お茶目なキュートなものは好きなのですが、それはアクセント程度。

トクコさんも似たようなもんで、私たち手芸チックなものが嫌いなんです。編み物やっているのに、意外でしょ。でも全然おかしくないんですよ。手編みのものを着たいんじゃなくて、自分たちが着るものを自分で作りたい、そっちなんです。ウールの感触が好き。手編みにしかできない造形が面白い。大量生産のセーターに使われているウールは質が悪過ぎる。そんな感じ。

でもね、それでは世の中の女性達にはアピールできないんじゃないか、もっと簡単で手芸チックなものを出さなきゃならないんじゃないか。それはいつも悩むんです。なんせ、私たち2人とも、好きなものが一般的な女性と違うので、自分たちのいいと思ったものを出していいのか自信が持てない部分があった。

 

「私だったらこの色選ぶんだけど、きっと世の中の女性が好きそうなあっちの色にしよう」

こんな会話がよく飛び交うamirisuのミーティングです。

 

やめよう、これ!自分が好きなものでいいじゃない。突き進め!

 

一度、自分たちのセンスにチャンスをあげてもいいんじゃないか、そんな気持ちです。きっと、賛同してくれる人はいるはず。やってみようと思います。今年の私たちのチャレンジ。

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帰り道、近所のお花屋さんで目が合っちゃった「黒椿」。最高にカッコいいー。荷物を家に置きに行って、すぐ買いに戻りました。今日から我が家の一員です。

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